#4 どうして「コニー」なの?ブランディングの開始

#4 どうして「コニー」なの?ブランディングの開始

#4. コニー抱っこ紐制作ノート
どうして「コニー」なの?ブランディングの開始

何にせよ、これからしばらくのあいだ運命を共にする抱っこ紐ですし、名前を適当に決めたりはしたくありませんでした。だからといって、大げさで宇宙的な意味を込めるなんてこともしたくはなくて…。何かこう、さりげなく意味を込めることができたら、と考えていました。この事業を構想するに至った最初のきっかけ、このブランドの「ミューズ」について考えるようになったのです。

これらのことはすべて、産後に感じてきたことから始まったものだったので、初めはママの想いをギュッと込めて、「いいこいいこ」「よしよしカンパニー」などといった社名にしようとしていました。(ママの想いが込もりすぎた名前…)すごくおしゃれな名前じゃなくても、いつまでも耳に残る、そんな名前。ところが、同じ名前のブランドがあるということを知り(1次メンタル崩壊)、こういう名前で抱っこ紐を売ったら会社が潰れるかもしれない、という考えが脳裏をよぎり(2次メンタル崩壊)、正気に返って、お客様に支持されるようなシンプルなブランド名に決めました。

とにかく、もう一度ミューズの話に戻ると、出産直後、カンガルーケアをするために赤ちゃんを自分のお腹の上に乗せた瞬間は、ほんとうに不思議な気持ちになりました。赤くて小さくてねちねちしたおもちのような赤ちゃんが、首も体も手も足も思い通りに動かせない小さな命が、私のお腹の上でもぞもぞしながらおっぱいを飲もうと一生懸命がんばっていました。生まれてから一度も感じたことのない、ものすごい責任感を覚えました。

母親のおっぱいを今すぐにでも飲まないと死んでしまいそうな、何もできない小さな命を抱えながら、今の私にしてやれることといえばおっぱいをあげることだけだけれど…それだけでも精一杯やろうと、一日に十回はおっぱいを飲ませました。

産後調理院(韓国で産後に入る療養施設)に入り、赤ちゃんを抱えておっぱいをあげていると、ドキュメンタリー『南極の涙』のワンシーンが頭をよぎりました。

それは、皇帝ペンギンのオスが、蝶よ花よとたったひとつの卵を自分の足の上で育てている場面でした。ろくに歩くこともできないような、つらそうな姿勢で立ったまま、強風と天敵、そして卵をなくした別の父親たちから守り、卵を孵化させ育て上げる父親の愛。

それが己の身を捧げる最後の使命であるかのように、渾身の力を振り絞る父親の姿を見ながら、応援し、涙し、微笑んでいた私の姿が浮かびました。おっぱいを飲み終え、倒れこむように眠りについた赤ちゃんをじっと見つめていると、まるで私が皇帝ペンギンの父親になったような気分でした。





こうして、絵の上手な友だちに(インスタグラム@hmnl.draw)ペンギンの絵を描いてもらい、この愛らしい絵が誕生しました。ブランドの最初の一歩でした。

私の赤ちゃんの胎児ネームは、「マルグミ」(韓国語で「澄みきった」という意味)でした。それを夫と私とで、ときどき「マルクミ」と変えて呼ぶことがあり、これを略した「KUMI」をブランド名に考えていました。ところが問題は、「クミ」をハングル表記に変えて発音するとグミ(GUMI)になり、亀尾(GUMI)といえば韓国にある都市。亀尻市があらゆるものに商標権を登録しているということを知り、またもやメンタル崩壊。

「クミ」をもとにアイデーションを進めていく中で、最終的にKonnyという名前に落ち着きました。結果だけみると、やはりこれにしておいてよかったと思います(ありがとう亀尾市…)。

こうして、Konnyとペンギンがいっしょになったロゴが作られることになりました。こんなかんじです。(初期バージョンのロゴです)

産まれて間もない赤ちゃんを抱っこしたときのあの特別な気持ちは、私だけのものだったのでしょうか。何はともあれ、産後に感じた気持ちがたっぷり込められたロゴが出来上がり、とても嬉しいです :)

 

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