実際に使って決めた、
抱っこ紐のメイン生地
実際に使って決めた、
抱っこ紐のメイン生地
by Erin Lim2019.07.31
サンプル室の先生から届いた写真には、コニー抱っこ紐の初サンプルがきれいに並んでいました。胸が高鳴りました。中でもいちばん心待ちにしていたのは、綿100%の生地と、スポーツウェアに使われるという機能性生地で作った抱っこ紐でした。でも、結局どれも最後の最後でボツに。
綿100%の生地で作った抱っこ紐の場合、初めはしっかりして見えたのですが、実際に着けてみると思いのほか伸びました。綿100%の抱っこ紐で赤ちゃんと20分間のお散歩をしたのですが、弾力性を失いダランと伸びてきてしまい、結局赤ちゃんを自分で抱えて帰ってきました。 赤ちゃんのママになってからは綿素材を好んで使うようになったのですが、やはり長く使うことを考えるとストレッチを入れる必要がありました。洗濯すると縮みはするものの、それも一時的なもので…。綿100%で作った抱っこ紐が2つもあったのですが、どちらも同じ理由でボツになりました。
スポーツウェアに使われる機能性生地の場合、弾力性ひとつに関してはよかったです。伸びすぎないところが長く使えると思ったのですが、時間が経つにつれて、かなり暑く感じました。赤ちゃんを密着させるように抱っこしていると、汗だく状態に。 汗をよく吸収する機能性素材だと聞いてはいたのですが、どんなに汗の吸収性がよくても、生地自体が厚いとやはり暑い。もう少し薄めの生地だったらいけそうだと思ったのですが、東大門の卸売り業者は工場で生産された製品を切り分けて売っているだけの場所で、生地の重量を減らすテストはいちいちできない、とのことでした。残念ながら、暑すぎるという理由でボツになりました。(不思議なことに、私がテストして却下した機能性生地と似たような素材でできた類似製品が最近出てき…)機能性素材のうち、もう少し薄めの素材は、伸びがひどかったのでボツに。生地の重量があるともっとしっかりはしてくるものの、やはり暑く感じました。とにかく、その中間地点にくるものが見つからず、機能性素材は弾じくことに。
次にテストしたのは、触れた感じが軽く柔らかな綿ポリ素材でした。ストレッチが入ったものと入っていないものがあったのですが、やはりストレッチが入った素材は着け心地が楽でした。ストレッチが入っていない素材は、頑丈ですが伸びが悪く着け心地がイマイチ。肩紐が伸びないせいで、自分一人で赤ちゃんを出し入れする際、赤ちゃんの脚を無理やり曲げなければいけませんでした。抱っこ紐の内側の空間が伸びないので、赤ちゃんがちょっと大きくなったら使えなくなってしまう気がしました。ストレッチが入った生地は、やはり弾力性がありました。伸びてまた元に戻る感じに赤ちゃんも楽そうにしていて、日ごとに増えていく赤ちゃんの体重にもしっかり応えてくれそうで、長く使えそうな気がしました。実のところ、綿ポリストレッチ素材にはそれほど期待していなかったのですが、私たちの求める装着感と使い勝手を実現するのに最も適した素材であるという結論に至りました。
抱っこ紐混用別生地テスト中。
実際に使ってみて初めて納得できる…。
綿100%や機能性素材だからといって、完全にいいものであるとはかぎりませんでした。着る服としてはどちらもいい素材ですが、私たちの抱っこ紐は、赤ちゃんの体重で伸びるようになっているので、素材の混用と加工の違いが使い心地や装着感に大きく影響するということがわかりました。頭の中で想像していたものと現実が必ずしも一致するとはかぎらないことに、自らの体験を通して気づきました。混用別に抱っこ紐を作り、時間をかけてテストした甲斐がありました。何にせよ、私もまた、赤ちゃんを育てる一消費者です。私が使ってみて感じたデメリットは、すべてのママに同じように伝わるでしょうし、私が感じたメリットもまた、すべてのママに伝わることになるのだろうと思いました。
コニー抱っこ紐のためだけの生地、
Elastech™の誕生
色々な組み合わせや混用比率をテストした末に分かったのは世界に完ぺきな生地はないという事実でした。生地本来の特性が用途に応じて長所にもなり短所にもなっていました。
コニーの長所を更に最大化し短所を補うことができる混紡と混用比率にフォーカスしました。そのため綿特有の加工しやすさと丈夫さ、伸縮性まで備えた高機能新素材を混紡したコニーだけの生地を生産することができました。
コニー抱っこ紐のためだけの抱っこ紐専用生地、Elastech™はこうして誕生しました。
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