意外な所で発見した
スタイにとって最適な素材
スタイにとって最適な素材
意外な所で発見した
スタイにとって最適な素材
スタイにとって最適な素材
by Erin Lim
2024.08.06
コニーの抱っこ紐の生地で作った2回目のサンプルが届いた日、私は思わず『ユリイカ!(見つけた!これだ!)』と叫んでいました。というのも、期待していた以上に良さそうなものが出来上がってきたからです!
素材を変えたことが一番大きな変化をもたらしました。
"ガーゼを何層にも重ねた素材で作った前のサンプルは、よだれの吸収力は良かったのですが、何よりも形がくたっとしてしまっていましたが、
しっかりとしたコニーの抱っこ紐の生地を使ったことで、形の安定感が格段に良くなりました。"
きれいに花びらのような形を保つようになったので、赤ちゃんの顔の下にまるで花が咲いたかのように見えて、デザイン面においても優れていました。

くたっとしたスタイは、もうさようなら。
抱っこ紐用のよだれカバーとしても十分でした。
"素材がしっかりしているので、抱っこ紐の上に形を保ったまま装着でき、
おかげで赤ちゃんが直接抱っこ紐を舐めてしまうこともなくなりました。"
さらに、抱っこ紐だけでなく、360°のスタイの面が赤ちゃんと私の間をガードしてくれるため、大人の洋服も濡れることが減りました。
抱っこ紐の濡れを防ぐだけでなく、親の服まで守ってくれるなんて、画期的なスタイですよね。
これなら「コニー抱っこ紐に合うよだれカバーを作ってください」というお客様の声に、しっかりと応えることができたと思いました。

コニー抱っこ紐にぴったりなスタイが誕生した瞬間でした。
サンプルテストをしながら、商品企画者として予想していなかった意外なメリットも発見できました。
一つ目は、吸湿力と速乾性が想像以上に優れていたことです。
コニー抱っこ紐に使われている生地が吸湿速乾機能をがあることは知っていましたが、
スタイとして使ってみて、改めて速乾性を肌で感じました。
当時、我が家の次男はナイアガラの滝のようによだれを垂らしていたんです。
少し目を離している隙にあっという間にお腹辺りがびしょ濡れになるほどで、1日に何度もスタイを交換していました。
それがこのスタイにしたら、1日あたりの使う枚数が明らかに減ったんです。
ローリングデザインなので、前側が濡れたらくるっと回して乾いた面を前にして使えるうえに、生地の乾きが早いため、最初に濡れていた部分がもう一度前に戻る頃にはほぼ乾いていました。
以前は取り替えるスタイの量が多かったため洗濯機を1日2回以上回す日もありましたが、その負担も減りました。
家事を減らしてくれるスタイだなんて、思ってもみませんでした。
二つ目は、デザイン面において、想像以上の可能性があるかもしれないと思いました。
期待していた以上に見た目が「可愛い」かったからです。
家の中で過ごす時間が長かった次男は、兄のお下がりの真っ白な肌着だけをいつも着ていました。
そんな子にこのスタイをつけてみたら、不思議とちゃんとオシャレしているように見えたんです。
スタイを変えただけなのに、まるで服全体を着替えたかのような印象でした。
「普通の肌着が外出着に見える。スタイがすばらしいコーディネートアイテムになるかもしれない」
そんな新しい発見でした。

同じ肌着でも6着分の効果
当時のコニー抱っこ紐は、育児する人の個性を反映できるよう、大人好みのカラーやパターン全15種類で展開されていました。
赤ちゃんを抱くための製品ではありますが、実際に身につけるのは親ですから。
使う対象は赤ちゃんでも、抱っこ紐は親のものなのです。
"「この哲学に基づき、コニーが一つひとつ丁寧に開発・製作してきたカラーとパターンだったので、
スタイにもそのまま受け継ぐことができました。」"
恐竜、車、アルファベットなど、カラフルで派手なパターンがないので、目にも心にも優しく感じました。
ようやくお客様に「私が選んだ商品だ」と胸を張って言ってもらえる商品になってきたと感じました。
「今は二枚の生地を重ねて“花びら”の形に縫ってから、小さな穴を通して全体を裏返すので、手間と時間がかかっています。
バインディング(生地の端を別の布でくるんで縫製する方式)にすれば、もっと簡単に作ることができ、コストも抑えられますよ。
育児グッズではよく使われる方法です。」
一瞬心が動きましたが、サンプルを受け取ってみたら、「これは違う」と思いました。
赤ちゃんの肌着の上に乗せてみると、あの“きちんと感”が消えていたんです。
花びらの形が崩れて、全体が丸っこくなってしまい、コニースタイならではの魅力がなくなっていました。
吸湿力は同じかもしれませんが、コーディネートの楽しさは感じられませんでした。
利益が減ったとしても、当初のシンプルなデザインは維持することにしました。
私が感じたこのワクワク感とコーディネートの楽しさを、育児をする多くの方々と共有したいと思ったからです。

「このデザインはNG」
ほぼ完成だと思っていた矢先、最後の難関にぶつかりました。
乳幼児アイテムなので、ケアラベルの位置を決めなければいけなかったのですが、バインディングがないため、ラベルを縫い付ける場所がありませんでした。
シンプルで洗練されたデザインにしたつもりでも、大きくて長いラベルがついていたら、台無しになる気がしました。
一つ目:よだれカバーとして、きちんと機能する
裏側につけようとラベルをいろいろ試してみましたが、
どれもデザインを損ねるように感じました。
「私がお客さんだったら、こんなラベルはすぐ切りたくなってしまうと思います!」と話すと、生産チームのリーダーが苦笑いしながら言いました。
「手でちぎれるラベルもありますよ。原価が高いため、誰も使おうと思わないだけで…」
それで早速サンプルを調達し、ちぎってみると、本当に跡形もなくキレイに取れたんです。
ただ、普通のラベルの3倍のコストがかかるものでした。
ヨガウェア界のハイブランド・ルルレモンがケアラベルに使っている素材だったんです。
ルルレモンのレギンスは1着1万円を超えることもありますが、コニーの価格帯はそれよりずっと低め。しばらく迷いました。
でも、使う方の暮らしをより快適にするためのディテールにそのくらいのコストをかけるのは、長い目で見れば無駄ではないと判断しました。
このラベルなら美しいデザインを損なわず、親御さんがハサミで切らなければならない手間も省けますから。

「縫製不良ではありません。ラベル位置を検討中です。」
プレゼントにもぴったりなパッケージを用意して発売したところ、反響はとてもありました。

発売から3年が経った今も、コニースタイに寄せられるお客様のレビューをよく読みます。
「結局コニースタイに全部取り替えた」「何度洗っても新品のよう」「乾きが速くてスタイはコニーが定番になった」など、
そういったレビューを読むたびに、「コニー抱っこ紐の生地(SoftBreeze™)を使って本当によかった」と感じます。
コニー抱っこ紐が世界中で100万個以上販売されるに至るまで、注ぎ込まれた
私たちの汗と涙、技術力、ノウハウがすべて詰まった生地だからです。
このスタイは、「コニー抱っこ紐用のよだれカバーを作ってください」というお客様の一言がなければ、生まれなかったでしょう。
「必要は発明の母」と言うように、良い商品は育児の現場で感じる“不便さ”から始まるのです。
ですので、これからもぜひコニーへ商品のアイデアやお声をお聞かせください。
世界中のママパパたちの暮らしを、もっと楽に、もっと快適にするその日まで、私たちは皆さんの声をもとに、努力を続けてまいります。
長文を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。

Special thanks to. よだれ王子・我が家の次男